こんにちは。ココノチカラ共同代表の清水です。
最終回となる今回は、働く際に知っていると役立つ知識についてお話します。
働き方(就業形態)とその違いについて
家事と育児をこなしながら働こうと思うと、何となく時間的に融通が利きそうなイメージがある“パート”で探す方が多いと思います。
私達がこれまでに実施したアンケート結果でも、子育て世代の女性が
働く際に最も考慮することは「働く時間の長さ」であることが分かっています。
しかし世の中には“フルタイムパート”なんて言葉があるように、“パート”という呼び名でも8時間労働が当たり前だったりします。
そうなると、みなさんにとって大切なのは、その呼び名ではなく、時間を含めた条件の方ではありませんか?
就業形態には、正社員、契約社員、派遣社員、請負などがあります。
お勧めは自分が希望する働き方に合わせて就業形態を選ぶことですが、そのためにはその違いについて知ることが大切です。
例えば将来的には正社員になりたいなら、同じ6時間働いても正社員登用の可能性が全くない“パート”よりも、正社員登用が前提とされた“派遣社員”を選ぶ方が良いかもしれません。
また扶養範囲内で働きたいと考えている場合は、その対象から外れる“請負”という働き方は避けることができます。
働く際のトラブルについて
私達が開催した企業と女性の合同説明会でのエピソードをご紹介します。
姉妹で一緒に合同説明会に参加されたお二人が、
とある企業から「後日開催されるイベントを手伝いにきませんか?」と誘いを受けて出向いたそうです。
その際、時給に関する説明は特になく、またお二人も聞かなかった(聞けなかった)とのことでした。
二日間のイベント中は無給で、1日8時間、監督者不在で「接客」を行ったようです。
後日お二人からココノチカラに相談がありました。
当日の労働条件は「労働法上の「本格的な業務」に従事、もしくは企業からの指揮命令を受けている使用従属関係がある場合」に該当する恐れが大きく、本来は賃金支払いが発生するケースとも受け取れるものでした。
この件は企業側の適切な対応によりすぐに解決されましたが、こういった働く際のトラブル情報を知ることも自分が同じようなケースに陥ることを防いでくれます。
子育てサポートについて
国が「女性の活躍推進」を目標に掲げる時代となり、行政、民間を問わず働く女性へのサポートに力が入っています。
例えば、行政なら一時預かりや子供の体調不良時の病児保育、民間であればワンコインでママ同士が子供を預かるサービス、子供同伴でも仕事ができるオフィスなどがあります。
必要とするサービスはその時々で違っても、そういった情報を知っているのといないのとでは、いざという時に差が出ます。
こういった情報は日々変化していきますので、ママ同士で情報を交換したり、新聞や雑誌に目を通したり、気になったらネットで調べてみるなど、こまめな情報収集が一番効きます。
今はスマホの時代でもありますから、便利さを最大限に利用して情報にはできるだけアンテナを張りましょう。
3回にわたるコラムはいかがでしたか?
みなさんは、子供という未来を育てる素晴らしい時間を毎日過ごされています。
日々奮闘し、子供と向き合い、迷いながらも前に進んでいらっしゃいます。
みなさんがその中で発揮し、日々磨いている能力は、職場でも立派に役立つものです。
それを決して忘れずに、めげそうになっても淡々と、再就職の活動を続けていただければと心から願っています。
*1ワーママ:ワーキングマザーの略。働くお母さんを指します。
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この記事を書いた人:しみず りえ
ココノチカラ共同代表
米国大学卒業後、情報関連機器メーカー 海外マーケティング部門を経て医療機器製造販売会社勤務。
株式会社ワーク・ライフバランス 認定ワークライフバランスコンサルタント。